自然の学びを生かした住まいづくり25

・メダカの水はなぜ腐るのか?
・植物はなぜ朝日を必要とするのか?
・植物は根に影響を受けるのはなぜか?
・花ビンの花はなぜすぐにダメになるのか?
・食べ物はなぜ腐るのか?
・カーテンがカビるのはなぜか?
・低気圧は体調を崩しやすいのはなぜか?

私達が生活してゆく上に
色々と自然が教えてくれることが
たくさんあります。その住まいづくりを
かかげてみました。



地震に強い木造軸組工法①

 日本の風土に培われてきた伝統的な住宅の基本は、木造軸組工法です。この工法は社寺仏閣の工法を住宅に応用したもので、木材を木材を釘や金具を使わずに組み合わせた工法です。組み合わせの仕口(接合方法)は上木と下木として、一度組んだら容易に外れない仕組みになっており、世界中で最もすぐれた工法であるといわれています。その技能を発揮する大工職人は「匠」と呼ばれ、工匠としての使命を果たしてきたのです。
 
 木材軸組工法は単に技術的に完璧な仕組みをもつばかりではなく、点(柱)と点(柱)を梁や胴差という横架材でつなぐ構造体にあるため、間取りや閉口部を自由にとることができます。これは壁面による制約のない最良の工法です。日本のデリケートな気候風土に最も適し、自然と共生できる住宅環境を可能にするすぐれた工法です。日本家屋に最も適している工法は木造軸組工法であると思います。
 
 1995年1月に発生した阪神大震災の折に、不運にも地震活動帯にあった建築物は倒壊または崩壊しました。高速道路、高架鉄道、鉄筋コンクリートの建築物、戦後間もなく建てたバラックのような木造住宅等、活動帯上の建築物はすべて倒れました。その後、大手ハウスメーカーは自社の住宅の健全ぶりを競ってPRし、木造住宅が地震に弱いかのように大衆に思わせたのです。他人の不幸を利用して自社に有利な宣伝をするとは、なんと卑怯な行為でしょうか。木造住宅が倒壊したのは不運にも活動帯に建っていたからだけのことです。
 
 このように現代は企業経営のモラルが退廃し、程度の低い卑しい経営理念にはあきれるばかりです。自社の利益を得るためには手段を選ばぬ行為を平気で行い、大衆もそのことを受け入れてしまいます。このような日本人の倫理観のなさが政治や経済を通して世界に不信の種をまき散らしているのは本当に残念なことです。

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自然の学びを生かした住まいづくり24

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・植物はなぜ朝日を必要とするのか?
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・食べ物はなぜ腐るのか?
・カーテンがカビるのはなぜか?
・低気圧は体調を崩しやすいのはなぜか?

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木材を使用しない良質住宅はありえない

 「一世一代の住宅づくり、これが最後の住宅づくりと考えた時に、住宅に木材が欲しくありませんか」と聞きますと、皆さん異口同音に木材を求めます。アンケートで「住宅に適応する資材は、コンクリート、合成資材、木材のうちどれか」と聞くと、これもまた必ず「木材」を選びます。さらに、工法の選択の項では、圧倒的に木材住宅を求めます。とくに、古い木造住宅に住んでいる人は木材に愛着をもっており、古くなればなるほど、木材や木の板に執着するようです。「住宅とは新しい期間より古い期間のほうが長いのですよ。古くなっても愛着をもてる住宅こそ良質住宅ではないでしょうか」と申しますと、どなたも同意されます。
 
 しかし、そうすると現代の量産住宅の「良質」とは何を意味しているのでしょうか。メーカーサイドの宣伝用語と利用者が求める住宅のギャップは住宅が古くなるほどに大きくなります。住宅は「壊れる」ものではなく「壊される」ものです。住む人が安心と満足と愛着をもつような、木材をたっぷり使用した自然と共生できる住宅ならば「壊される」ことはないのです。

 一方、量産住宅は耐久性はあっても十分には利用できず、生活環境としての不自然さや不都合のせいで住む人によって惜し気もなく「壊され」ているのが現状です。住宅職人の我田引水ととられても、あえて強い自信と信念から述べますが、木材や有機質資材に囲まれた環境でなければ健全な家庭は育まれません。人間も住宅も自然の一部であり、自然との調和がなければ自然体の「幸福な家庭」の永続は望めません。
 
 住宅に木材を求め、木材の多くの特質(調湿、保温、ぬくもり)を効果的に利用し、石化エネルギーによる人工的な環境は可能な限り避ける計画によって個人も国も利益を得られることになります。今こそ、原点にもどり、優秀な日本民族を培ってきた伝統の価値を見直すべきであります。

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自然の学びを生かした住まいづくり23

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住宅の本質を無視した格付けは許されない

 いくら豪華で超便利な住宅であっても、それは単なる「良い建物」として、または「高価な建物」としての評価であって、その住宅環境が住む人に幸福をもたらすものでない限り、「良い住宅」と申せません。たとえ素朴な建物であっても「幸福な家庭を永続させる条件」が住宅環境に仕組まれている場合は、「良い住宅」であると評価できます。そのためには、木材の使用が不可欠の条件です。もちろん単に木材を使用すればよいとか、木構造でなければならないという理由はありません。構造体が鉄、コンクリート、その他の無機質材であっても、環境計画が正しく、木質や有機質材を効果的に使用していれば「正しい住宅環境」であるといえます。
 
ですから、見た目で安易に良質住宅とか高性能住宅などと格付けすべきではありません。住んでいる人が長年月愛着をもち、安心満足して生活できる条件が仕組まれている住宅こそが良質住宅といえるものです。住宅はその土地の気候風土や住む人の諸条件に適応させなければ満足や愛着をもてるものにはなりません。それは単なる建物(ハード的要素)への満足だけでは十分でなく、住む人にとっての利用効果(ソフト的要素)への満足が不可欠の条件となります。
 
 建設省や住宅金融公庫が、耐久性や安全性の基準を設けるのはともかくとして、「優良」とか「高性能」とかの格付けを思わせる評価をしているのは許されません。省エネルギー住宅の奨励にしても断熱材の一面的な効果だけを強調し、使用後に発生する可能性のある健康被害などの問題は明らかにされていません。つまりメリットだけを強調してデメリットが隠されているのです。
 とくに住宅は個人の大切な財産です。その財産に対して、行政の適正な指導は必要であっても干渉することは越権行為ともいえるものです。

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自然の学びを生かした住まいづくり22

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木材なき住宅環境が諸悪のもと

 長年、住宅づくりに専念し、多くの人々と住宅を語り、木材も語ってきましたが、木材を嫌っている人は
一人もいませんでした。また、木材をたくさん使用してクレームがついたことは一度もありません。
人々は木材は高価で、庶民の住宅にはたくさん使用できないと思いこんでいるのです。

このような誤解を生じたのは、ハウスメーカーが木材を敬遠する理由を価格のせいにしたことによります。
それと同時に、住宅が単なる建物であって、中心的生活環境であることを無視したことによって、
木材を使用しなくても住宅として正しい役割を果たせるとの大きな誤解が一般化されたことによります。

 ユーザーを無視した住宅業界の考え方は自社の利益を優先する利己的精神によるものです。
企業本位の発想の「売るための住宅」が現代の住宅であり、その結果ぬくもりのない木材不要の住宅を一般化させ、住む人の心身の健康に悪影響を与えたり、家庭内に不和の原因を生じさせたりしてきました。

地下資源(無機質資材や化学合成資材)で囲まれた室内環境で正常な精神と肉体が育まれるはずがありません。
生物の生存できない地下深い無機質環境を地上に出現させた現代の住宅は、親子や兄弟間の争い、
子供の自殺の流行などを生みました。

そしてさらに、政治家・官僚の腐敗、経済界のルールなき行為、各界のリーダーたちの非常識な思考と行動を招き、国家の恥を世界にさらけ出して国際的信用を失墜させることにもなりました。この乱脈な日本社会の根源は
住宅にあるからです。「こそ」と「らしく」を失い、感謝、報恩、寛容、そして反省なき家庭環境をつくり出した
のは住宅環境です。木材を敬遠した環境がかつての「よき日本人」を変えてしまったように思います。

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自然の学びを生かした住まいづくり21

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林業が破綻すれば国も傾く

 日本の林業が破綻寸前にあることは極めて重大な問題で、何より優先した対策を必要とするところです。
空の上から見下ろしますと青々とした山並みが豊かな森林国を象徴しているようですが、実際に山の中を
歩いてみると、肌に触れる木は痩せこけています。それは間伐(間引き手入れ)がされないために樹木が乱生し、
共倒れ状態となっているせいです。

経済最優先の偏った政策で工業国日本を目指し、工業製品輸出の見返りに木材輸入を増やし、国産材の方が割高のために住宅業界から敬遠されるようになりました。いずれも目先の利益追求に走ったことによるものです。木材は日本にとってかけがえのない唯一の資源であり、貴重な国の財産ですが、間違った感覚の自然保護が提唱され、大切な林野を原生林にしてしまっています。

日本は原生林をもつほど広大な国土ではありません。四季の変化をもつ独得な気候風土では伐採と植林を自然に適応させて繰り返すことによって優良資源を維持できるのです。そのためには間伐という間引き手入れや除草等の必要があります。それらにかかる費用は成長した樹木を伐採して木材として商品化して初めて埋め合わせることができるのですが、それには五〇年間の年月を要します。秒進分歩の現代にあって採算性も生産性も非合理であり、生産者は経営するのが至難です。この事業は、愛国心と自然を理解せずしては成し難く、国の手厚い援助が不可欠条件となります。

 そういう訳で、理念なき政治家たちは「林野行政は国家のお荷物だ」というような冷たい目で林業を見ています。しかし、その 膨大な赤字は国が肩替りすべきであると考えます。旧国鉄の赤字とは根本的に異なるものがあり、
税金でまかなうべきものです。
 山林の荒廃で河川が乱れ、国は滅亡の危機に瀕するのです。国産材を使用する木材住宅の建築を活性化させる
ことが、住む人も林業をも健全にします。

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自然の学びを生かした住まいづくり⑳

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現代の住宅は生物が棲めない地下環境と同じ

 人間は地上動物であり有機質環境の生活によって進化向上し万物の霊長といわれるまでになりました。それは人間が自然の摂理に順応し、独得な「心の作用」を自然によって育まれたからです。つまり自然を敬い、そこから信仰心が育って他の動物が追徒できない多くの特質を得るようになったのです。

とくに日本人は四季の変化によって情緒や感性が豊かになり、ハンチントン博士に絶賛されるような素晴らしい民家をつくり上げていったのです。住宅環境にとって何が最適資材かということは、日本人だけではなく世界中の人たちが明確に認識していることです。それは言うまでもなく有機質資材(木材、土、草)で、すべて地上の資源でも住宅環境による弊害が発生したことはありません。

また、誰もが地上資源を好み、とくに木材を愛しています。これらのことがまったく無視されて、生物が生存不可能な地下深い環境を地上に形を変えて建てたのが、現代の一般的な住宅です。この責任はどこにあるのでしょうか。前にも述べましたが、経済最優先の政策が国民の生活環境から木材を敬遠させたのです。

このような事態にも矛盾を感じないほど、現代人は経済の虜になってしまいました。人生にとっても社会にとっても経済の豊かさが幸福の絶対条件とする偏見に満ちた考え方が人心の退廃に拍車をかけ、地下資源を地上につくり出したのです。政治家の無知無謀な偏った政策が住宅に集約され、その結果、人心を退化させ、山河を荒廃させ、ひいては日本の完全消滅の原因ともなりかねないことに人々は気づいていません。

国が破れても人心と山河が健全であれば復興が可能です。過去は過去として、皆さんが今日からすぐ、住宅が地球環境の凝縮環境であり、重大な生活環境であることを認識され、健全な心身を培い、育む住宅を追究されることを切望するものです。

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自然の学びを生かした住まいづくり⑲

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現代の住宅環境が人間の精神に及ぼす悪影響

 科学の進歩は神秘的な自然化の深部にまで侵入し、クローン羊どころかクローン人間まで
つくり出そうとしています。しかし、その目的は人類の幸福となるものではありません。

むしろ自然を冒涜した天罰がはかりしれない大きなものとなって現象化するでしょう。現代社会で必要なことは
クローン人間づくりなどではなく、良識的な人間づくりができるような中心的生活環境としての住宅の改革であり、もっと熱心にその研究をすべきだと考えています。

住宅環境が人格を形成し、人生を運命づける拠点であり、社会的なルールの原点であるという、
この重大さを無視して、現代人のような退廃的な人間を育てる住宅を国が奨励してきたことは重大問題です。
住宅環境による弊害は時間と共に次々に顕在化します。

最近話題の住宅資材の化学物質による健康被害は住宅が抱える問題のごく部分的なものです。
むしろ住宅環境そのものが人間の肉体にだけではなく精神に及ぼした悪影響ははかりしれないほど大きいのです。
住宅環境がどうあるべきかの根本的条件を追究すれば問題の解決は可能であります。

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自然の学びを生かした住まいづくり⑱

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・植物はなぜ朝日を必要とするのか?
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・カーテンがカビるのはなぜか?
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住宅環境は人格形成の場

 人は住まいという生活環境をつくりますが、同時にその生活環境で人格が育まれていきます。
「居は気を変える」といわれるように住居は人の気持ち(心)を変える力を持っています。
人の格が先か家の格が先かは卵と鶏のどちらが先かというのと同じようなことかもしれません。
いずれが先であっても住宅によって住む人が心身に影響と感化を受けることも事実ならば、
人間がその本人の趣味や思想によって住宅を選択することも事実です。

本来の住宅の役割を無視した「人間の虚栄心を刺激する住宅」を選ぶのもその人です。住む人や社会が
どうなっても、自社や自分の利益さえ得られればよいとする業者や行政が現代住宅をダメにしたのですが、
そういう住宅を選ぶ人にも責任があるといえます。そのような住宅環境の家庭は「推して知るべし」です。
人のためや社会のために何かするという理念が育たず、政治にも教育にも、すべてにわたって自己中心的な考え方
が浸透してしまうのも無理からぬことです。

虚構環境(虚飾住宅)で堅実な精神が育まれるはずがないし、思いつきや感覚で計画した住宅環境(住まい)が健全な家庭環境をつくるはずもないと思います。安易に住宅を求めることは、単なる金銭的な損害だけですむものではありません。人生そのものを犠牲にすることになりかねないのです。

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自然の学びを生かした住まいづくり⑰

・メダカの水はなぜ腐るのか?
・植物はなぜ朝日を必要とするのか?
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・食べ物はなぜ腐るのか?
・カーテンがカビるのはなぜか?
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倫理なき日本人を生んだ現代の住宅

 日本の虚構社会をつくり日本人の虚栄を満足させたのは現代住宅でした。しかし、虚構を追い求めた時代は
去りました。一億総中流という虚像国家とつくり出した政治家は、生活困窮家庭で育った人たちではなく、虚
飾の多い家庭環境で育った人たちです。しかし、これは個人を責めるべきことではなく、それまでの貧困社会
の反動として出てきた自然現象ともいえます。過去は現在をつくり出しましたが、この事実を単に時代の流れ
として見過ごすことはできません。日本が総気違いになるのではなかろうかと本気で心配をしているのですが
、それは、その原因が住宅環境にあると信じているからです。諸悪の根源は現代生活における環境の仕組み
あるのです。これは単純な決めつけではなく、人生や社会の原点を追究すれば、必ず家庭という小社会におけ
る生活習慣に触れざるを得ないからこう申し上げるのです。

住宅環境は人生や社会の起点として、人間が生きていくうえでのルールの基本を学ぶ家庭環境を構成しているのです。住宅環境の影響によって住む人たちの精神作用が習慣づけられることは否定できません。しかも住宅は人間にとって最も身近な、肌に触れる中心的生活環境であることを認識されるなら、いささか心にとどめていただけるのではないかと思います。

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自然の学びを生かした住まいづくり⑯

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・植物はなぜ朝日を必要とするのか?
・植物は根に影響を受けるのはなぜか?
・花ビンの花はなぜすぐにダメになるのか?
・食べ物はなぜ腐るのか?
・カーテンがカビるのはなぜか?
・低気圧は体調を崩しやすいのはなぜか?

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行政は住宅と健康の関係を無視している

 日本では経済最優先の政策が豊かな経済大国をつくり出しましたが、その一方で成長過程における弊害が随
所に歪みを残し、その後遺症が日本人の退廃となって、存亡の危機に陥れています。ごく一時的な経済繁栄の
ために大きな犠牲を払うことを後世に強要する結果となっています。その主な原因は住宅行政にあると決めつ
けざるをえません。その理由は住宅について指導する立場にある官僚が「住宅の本質」つまり住宅の果たすべ
き正しい役割を無視した住む人不在の住宅を奨励しているからです。

確かにかつては地場において大工職人が住む人の指示に従ってつくってきた家業システムが企業化され、見込み生産、大量生産をすることによって日本経済の牽引車の役割を果たしてきたことは事実です。そのために「住むためにどうあるべきか」ということより、「売れる住宅はどうあるべきか」ということへ重点が置かれることになりました。つまり住宅産業は善良な市民の享楽的本能を煽りたてて、人間性や能力が退化するような生活環境を人々に押しつけたのです。

何事も「明日のため」「将来のため」と考えて行なうのが、今日現在のあるべき姿だと思いますが、まったく逆に、「今、現在」がよければ「明日、将来」がどうなってもよいという発想が住宅行政にも現れています。この殺那的発想による行政指導の責任を誰がとるのでしょうか。また、誰が住宅に対する正しい政策を考え、実施するのでしょうか。

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